托鉢(たくはつ)って言葉、あなたは知っていますか?若い方は馴染みのない言葉かもしれません。私も言葉は聞いたことあるけれどっていうレベルでした。今回はミャンマーのお坊さんと托鉢のお話です。
ミャンマーの僧侶は「托鉢」と言って毎朝信者の家を巡り生活に必要な最低限の食料をもらいます。日本の京都の四条河原町や東京の上野でもお坊さんの托鉢見ますよね。
出家した僧侶は自ら炊事をしてはいけない事もありますが、信者が僧侶にお布施をすることで「徳を積む」ことにもなるんです。仏教の徳や戒律の話を詳しくすると記事が長くなってしまいそうなので、そちらは割愛します。
国民の9割が仏教徒であるミャンマーでは、早朝に托鉢をしている僧侶の集団に度々出会うことができます。
見た目、年齢順に並んで歩いており、後ろに行くほどにだんだんと背の低い小坊主になっていきます。一番最後はちょっと偉そうなお坊さんが1人居ました。
あずき色の袈裟(けさ)を身にまとっていて、足は裸足。ダヴェイという托鉢用の鉢と大人の僧侶は内輪も持っています。
地元の人がしゃもじでご飯をすくっては一人一人の僧侶が持っている鉢によそってあげていました。鉢の中にご飯やおかず、お菓子のようなものが入れられるそうです。
僧侶は食べ物を好き嫌いすることを仏教的に選択がすることが出来ず、美味しいとか不味いとかも考えてはいけないそう。煩悩を避ける修行とはいえ、大変だな。
日本ではお布施というと賽銭に財布に余った小銭程度ですが、ここミャンマーの托鉢は考え方がまったく違いました。
自分が食べるものが無くても貧乏でも熱心な仏教徒は、わざわざ僧侶のために朝早くからご飯やおかずを作るそうです。
恥ずかしながら今までお布施や寄付、募金という行為がなかなか身近な行為でありませんでしたが、日本に帰国してからここの考え方はミャンマーへ行く前とガラッと変わりました。
朝でも日がカンカンで頭が暑そうです。
家々を周り、少しずつ食料を分けてもらいます。鉢以外にもステンレスのお弁当箱にも入れています。
起床後に昨日の残りのご飯で食事を1回、托鉢後の昼前に2回目の食事をし、お昼から就寝まで食事は取らないそうです!お腹減らないのか!!減るよね〜
こちらは女性の僧侶・尼僧。きれいなピンクの上着でオレンジ色のオビを肩にかけています。サンダルを履いていたり、傘を差していたり、男性とは違いお洒落ですね。
私も小さな尼さんにお布施をしました。何か言ってたけど分からなかったなぁ。
集団ではなく、数人や単独で托鉢している僧侶もしました。
喫茶店で朝食をとっていると僧侶にお布施を求められることもあります。味のある高齢の方から小さなかわいい尼さんまでいろいろいて、お金をお布施すると簡単なお経のようなものを上げてくれました。
貴方に幸せになりますように…というような内容だったようです。
ミャンマーでは健康な男子は一生に一度は出家します。自分のためではなく両親や家族の徳を積むためだそうです。
こちらの写真は知人の娘さんの小さい時の写真。女の子ですが、小さい時に2週間ほど出家したそうです。
また、小さい時ではなくても不運なことが続いたりする時も出家するそうで、人生がリセットする意味合いもあるんだそう。
私も一度は出家してみたい!!